しばらくお待ちください

2019年海で出会えた生物ランキング

第1位 ニシキリュウグウウミウシ属の一種のトライアングル交接
ニシキリュウグウウミウシ属の一種 Tambja sp.
ニシキリュウグウウミウシ属の一種
撮影日:2019年12月31日 撮影者:今川

やっべー! 年末の最後の最後にとんでもないもの見ちゃった!

最初は2個体が交接していると思ってた。 この日はゲストが4人居たけど、皆さんもずーっと2匹だと思ってた。

Ocean Blue のログ付けスタイルは、お客様が撮った写真をテレビのモニターに映して同定を進めていくのだけど、その時でも2個体しか確認できなかった。
で、ログ付けの最後に「今川の写真も見ていいですか?」とテレビで見たところ、「あれ? もう1個体居るじゃん!!」と、初めてそこで3個体居ることに気が付きました。
そこで、先ほどのお客様の写真をもう一度見てみると、写ってる! 2個体の後ろに小さめの個体が覗いてる!

時系列で確認すると、最初は上の2個体だけがコケムシにしがみついた状態で交接をしていました。小さい個体はこの2匹の下に隠れていたのだ。
で、うねりで揺られた為か? 交接していた2個体の生殖器が外れたところに下からやってきた個体が仲間入りしてドッキング!
でも、今川も撮ってる時は全く気付かなかった。(恐るべしローガンズ) とりあえず、全員が一周撮り終えた後、両性生殖門にピントを合わせることだけ考えて撮ったのが上の写真。
この後、おかわりで撮影したお客様のカメラには同じ写真が写ってました。

裸鰓目のウミウシで3個体交接をするのはゾウゲイロウミウシだけかと思っていたらトサカリュウグウウミウシも3個体交接するらしい。(小野にぃにぃ談)
しかし、いずれも大量発生して個体密度の高い時にしか確認されていない。
この数の少ないニシキリュウグウウミウシ属の一種が3個体居るだけでも凄いのに、3個体で交接をするなんて、世界でも見ているのは我々だけじゃないかな?って思えるくらい希少です。

後出しジャンケン的に、年末のラストダイブの最後に見れたので非常に強く印象に残っている感は否めないけど、 10日ほど経って改めてランキング入りした全ての写真を並べてみても、この写真には1位になるだけのインパクトがある!(今川個人の感想です)
珍しい生物でも「ただ撮るだけ」なら簡単にできますが、こういう貴重な生態写真は狙っても撮れない・・・いや、狙う以前に想像すらしていなかったシーンに出会えたことにただただびっくり。
やはり今年はこれが1番です。

という訳で、年末には出来上がっていたランキングですが、大晦日にどんでん返しがあり、順位が大きく変動。 公開が遅れてしまいましたが、こういうハプニングってウエルカム。
海の中では、いつ、どこで、何が起こるか分からないというのを改めて感じました。そして、潜らなきゃこういうシーンに出会えません。
2020年は今川も少し潜る回数を増やしたい。もちろん、お客様がたくさん来てくれればたくさん潜れるし、一緒に珍しいものが見れればハッピー!
是非ともたくさん潜りに来てくださいませ。
2020年も Ocean Blue をよろしくお願いします。

最初に戻る