2010年海で出会えた生物ランキング
第1位 ニチリンダテハゼ
過去4回 このランキングをやってきているけど、過去の第1位は、いずれも自分で捜し出した生物でした。
でも、今年の1位は、知り合いのセルフダイバーさんに教えて頂いたニチリンダテハゼ。
ハゼですよ?ハゼ!信じられる?あんなにハゼには興味がかったのに・・・。
まぁ、それだけこのハゼのインパクトが強かったという事なのだけど、それ以外にも、もう一つ理由があるのです。
もう何年も前からお付き合いさせてもらっているセルフダイバーさん達、
彼らに『今、何が一番見たいの?』と聞くと、決まって「ニチリンダテハゼ」という答えが帰ってきてました。
普段はサラリーマンをやっているので、潜れるのは週末や祭日だけ、しかも、ボートは使わずに、基本はビーチエントリー。
こんな限られた条件の中で、人が行かないようなエリアや水深にひたすら潜って地道に捜すのです。
このハゼを見つける為に、今まで何度空振りして、何本のタンクを使ってきた事かを知っているので、
「ニチリンダテハゼを見つけたよ!」と聞いた時には、自分のことのように喜んだのでした。
ポイントは沖縄本島No.1の人出を誇る真栄田岬。
エントリーで100段の階段を下りて、その左の先の岬を抜けた、そのまた先の、奥の方・・・。水深は36m。
環境はドロップオフの下の砂溜まりの部分。ニチリンダテハゼは石垣でもシパダンでも見たけど、全く同じような環境でした。
だからと言って、自分で捜せるか?というと答えに困る。たとえポイント調査でも、そこのエリアまで行くかは疑問。
第一発見者のT田さんは、ガイドも舌を巻くほどの目利きのスーパーダイバーなのだけど、見つけた本人はあっけらかんとして、すぐまた次の生物捜しに没頭している。
「自分がブームの火付け役」なーんて事を言わないのが大人でカッコいいと思う。
今でこそ、ピンポイントで見れるハゼになったけど、その裏には、こういうセルフダイバーさん達のフロンティア・スピリットがあった事を忘れてはならないと思う。
改めて敬意を表したいと思います。
もちろん、ここに掲載する以上は、出合っただけでなく「ある程度の写真が残せて」というのが前提になるのだけど、 ガイド中にカメラを持って入らなかったり、お客様にお見せする事を優先して、写真がないという生物との出会いも多々あります。 今思えば、ベスト3に入っていても良い生物との出会いもあったけれど、それを言い出すとキリがない。 またどこかで会える事を信じて、これからも潜り続けていこうと思います。
2011年もOcean Blueをよろしくお願いします!