2010年海で出会えた生物ランキング
第8位 トカゲハゼの求愛ダンス
春の沖縄。干潮時の干潟をピョコピョコと跳ねるように動くのはトカゲハゼ。
魚のくせに水中に居る事を嫌い、地面の上を歩き回る不思議なハゼです。
日本で見られるのは沖縄島だけ、その中でもトカゲハゼの生息している干潟は3箇所くらいしかないらしい。 しかも、レッドデータブックの絶滅危惧ⅠA種に指定されていると聞いて、「そりゃ早いトコ見に行かないといけないでしょう!」という事で、カメラ片手に出かけてきました。
現地に着いて、初めの一歩を踏み出すと、ズボッ!と足首まで泥の中へ浸かります。
こんな事は想定内。次の一歩を繰り出すと、更に深く、ズブズブズブ・・・。(汗)
それでも、グイグイ進んでいくと、ついには膝までが泥の中へ・・・。
「このまま帰れなくなったらどうしよう?」ちょっと不安。
泥と格闘しながらも、何とかトカゲハゼの近くへ・・・。 しばらくじっとしていると、警戒心を解いたトカゲハゼがあちこちから顔を出します。 アンテナのような背ビレをピンと立て、愛嬌のある顔で泥の上をモソモソを歩き回るシーンは何ともユーモラス。
そして、ついには、オスのトカゲハゼがメスの気を引く為にジャンプ! 一瞬の出来事なので写真に収めるのは至難の業ですが、何とか粘って撮影する事に成功。 気がついたら3時間も泥の上で這いつくばっていました。お陰で全身泥まみれ。
一緒に泥んこまみれになっても良いという方はご案内しますよ。